第四話『古代文明への誘い』
遺跡の上に我が家が・・・とかの話から思い出したのだが、記憶が曖昧模糊として間違いが多々ありそうだ。だからまずは最初に謝っておこう。
なにしろ古い古い話なので・・・ご容赦。
チグリスユーフラテスだかメソポタミア文明だか、どちらかは忘れたが、その先行文明に"シュメール文明"というのがある、いやあった。
そして、7層構造になっていた。つまり、文明がひとつ滅び、次にまたその上に勃興し、また滅びが7回以上あった、ということになる。
となると、我々が習った4大文明なんてものは嘘っぱちになるが、事実、十数以上もの古代文明が4大文明勃興以前にすでに世界中に存在していた、というのが今日の古代史の通説らしいので決して眉唾事ではない。
例えば、アフリカのマリ共和国にあるドゴン族(ドゴン文明)は、ほとんど地球産とは思えない独自の文化を持っている。学校もろくないのに教育程度はべらぼうに高く、宇宙観、ことさらシリウス星系に関しては道ばたの農夫ですら近代の天文学者裸足の話をする。
シリウス星系が二重太陽系だと天文学が知ったのは今世紀に入ってからだが、部落にはそれを模した石造りの建造物が何千年も前からある。
「人間はどこから来たのですか?」テレビのインタビューアーが農夫に尋ねている。
地面に枯れ枝で宇宙図を描き、隣の部落を教えるように農夫が説明する。
「ほれ、この先、ここだよ、シリウスさ」
という前置きはさておき話を戻そう。
不思議なのは、そのシュメールの最下層、それが何万年か何十万年か何百万年前かは分からないが、一番初めにその土地に文明を築いた第一期古代シュメールが、もっとも進んでいることなのだ。
上下水道も完備し、整然とした区割りが成されている巨大都市。それ以後の文明は、規模からしても設備にしてもこれには遠く及ばない。
つまり2層〜7層は、文明の衰亡過程を示している、と言えよう。
ならば、初期のシュメール人たちはどこから来たのだ、と問われても答えなど出ない。
ドゴン族の農夫が言うようにシリウスからかも知れない、そうではないのかも知れないが、いま言えることは、そういう事実があった、ただそれだけなのだ。
さらには、トルコのカッパドキアという古代の街は、街全体がガラス質に覆われている。街ひとつが何千何万度という高熱で溶かされているのだ。
そこは現代でも人が住み遺跡とも称されてはいないが、その地下には100万人単位が何年も暮らせる巨大なシェルターが現存する。
ガラス質の街とシェルター。この二つからは"太古に核戦争があった"と考えるのがもっとも自然だ。
アララット山の氷河の中腹にあるとされるノアの箱舟。人工衛星でキャッチされ写真にも撮られ、小規模の探検隊が過去に何度か到達していながら、進展はほとんどない。持ち帰ったとされる箱船の残骸についてもなんらの発表がなされていない。
ようするに、これらの本格的な調査にいずれの研究機関も着手していない、やろうとしていないのだ。
なぜなのか? と凡人のわたしなどは至極不思議に思う。これほどの宝の山を前にして、なぜに挙手傍観するのか・・・と。
『人類はどこから来てどこへ行くのか』それは長い間の人類の命題だったはずだ。
その一端なりとも解明できる手がかりを前にして、なぜだ?
つまるところ、分かってはいけないものがある、と理解するしかない。知ってはいけないことがある・・・と。
人類がどこから来てもいい、神々がいなくともいい、太古を知ることに比べたらなんの不都合もない、と不遜なことを考えるのは人類にはあまりいないのだろう。
第三話『翼のない天使』